TOEICの勉強時間とスコアアップの相関性についてお答えします。
「今550点だから次の目標は600点にしようか。そしたらどのくらい勉強時間が必要なんだろう?」
「毎日1時間をどのくらい続ければ800点くらいまでいけるかな?」
この根拠を説明していきます。
TOEICで成果を実感するのに必要な勉強時間は100時間
もちろん内容も大事ですが。時間の投資は絶対です。
この記事を読んでくれている方はまだ英語学習に本腰を入れてない方、もしくは勉強を始めたばかりの方が多いと思いますが、TOEICの勉強が成果として確実にスコアに現れる目安が100時間と考えていただければと思います。
100時間を目安にすべき理由
英語初学者によくあるのが「勉強しても成果出ているのかわからず、勉強をやめてしまう」ということ。
英語って(というか語学全般)単語1つ、構文1つ覚えたところで何か読めるようになったり、話せるようになったりするわけじゃないので、最初の「できた!!」という感触を得るまでに時間を要するんですよね。
でも途中でやめるのは勿体無いです。ある程度蓄積するとできることが一気に増えるのでもうひと踏ん張りしましょう。
英語力というのはすぐに結果が出るものでなく、ある程度学習が集積したところで一気に自分の伸びを感じるようになります。だから、なるべく間をあけずに一定期間学習を続けてください。結果は必ず出ます。
石井洋介[アルク・新これならできるTOEIC L&R 超入門 監修]
100時間ほど勉強すれば成果がスコアに現れるうえ、成果を自分で確認できると学習意欲も持続できます。次の目標や時間計画も立てやすいのでは。
確実に成果を実感できるスコアアップとは
TOEICは勉強すればするほどスコアが伸びる試験ですが、TOEICスコアはその日のコンディションによって±20点くらい余裕で変動します。
「椅子のギシギシ音が気になる」「もっと前の方に座りたかった」などちょっとしたことが集中力維持の妨げになることもあるでしょう。20点分の勉強をして実力で20点上がっても、前回の調子が上振れていたらプラマイゼロになることも。
となると「スコアが伸びた!!」と確実な達成感を得るためには最低でも40点はアップさせたいところ。
先に引用した石井先生のコメントと重なるところもありますが、TEX加藤先生は以下のようにTOEICの勉強時間とスコアアップの関係性について以下のように言っています。
TOEICの魅力は、勉強すれば確実にスコアが伸びることにあると思います。一夜漬けでは、英語力がない段階で高得点は取ることは難しいですが、勉強すれば確実にスコアが上がります。私の指導経験では、毎日3時間勉強すると3カ月間で約100点スコアがアップするという結果がでました。つまり200~300時間勉強で100点もアップすることができるのです。
TEX加藤 [マイナビインタビューより]
200~300時間で100点アップなので、100時間ほど勉強して40〜50点上がるということですね。勉強内容も大事ですが、私の過去のTOEIC経験からも上記の数値は妥当なところだと思います。
- 730→815(20日間で160時間、85点アップ)
- 815→850(2週間で50時間、35点アップ)
- 850→930(4週間で150時間、80点アップ)
現時点でのスコアやバックグラウンド(常日頃からTOEIC以外の英語学習もしている)にもよるところがあるので一概には言えませんが、TOEICスコアだけで考えると、100時間の勉強で50〜60点上がるくらいの感覚です。
100時間をどれくらいの期間で達成すべき?
継続して勉強すれば何日かかってもいいです。1日約3時間勉強すれば4~5週間で100時間になりますが、1日1時間で3ヶ月間かけてもいいし、1日10時間やれば10日で終わりますね。
もう一度言いますが、必ず継続して100時間達成するようにしてください。1日1時間・週5日を5ヶ月続けるとかならいいですが、20時間勉強して1ヶ月以上経ってまた15時間…とかだと効果がゼロではないにせよ、ほとんど記憶されていないと思いますので。。。その場合はカウントをリセットしましょう。
英語に対して抵抗感がある方はまず学習習慣をつけるところから始めてもいいと思います。ひとまず「英語学習を継続したい」という方は、初心者のモチベーション継続にフォーカスした教材も検討してもいいでしょう。
100時間の積み上げにはスキマ時間もカウントしていい
カリスマ英語講師の関先生は「短時間で集中できるスキマ時間こそ、TOEIC学習に最適だ」とおっしゃっています。
次の駅までにこの問題を解く、などあえて追い込んでみるといい。焦った中で英語を読むのはとてもいい練習になる。例えば電車のアナウンスで「次は○○駅」と言ってから到着までに1分はある。そこで1問解く。
コンビニの待ち時間、信号待ち、エレベーターが目的階に着くまでに1問など、そういう時間をまとめると1日に50分は確保できる。文法なら1分間に3問解く。
時間に追われるTOEIC®だからこそ、この使い方がとても有効です。
関正生[スタディサプリ TOEICコース講師]
ということで、勉強意欲はあるけど時間が確保できないという方はスキマ時間もガンガン活用しましょう。
100時間の勉強時間をどう使うか【効率を求めると失敗する】
もちろん極端に勉強時間だけにこだわるのは良くないですが、まずは100時間勉強を続けてみること。
TOEICでなかなかスコアアップできないのは圧倒的に勉強時間が不足しているからです。ゼロに何を掛けてもゼロのように、どんなに効率的な勉強方法を使っても、そもそもの勉強時間が足りなければ短縮できる時間も誤差の範囲ということになります。
初心者のうちは効率よりも、まず100時間に到達するためのモチベーション維持の方が重要です。
英語初級者は何をやってもプラスになる
余談ですが、私が駆け出し英語学習者だったころ、オーストラリアの語学学校で講師にこんな質問をしたことがあります。
「文法は結構自信があるので家では読書とライティングをやってます。でもスピーキングも授業だけじゃ足りない気がするし、リスニングも単語勉強もしたい。何から優先的にやればいいですか??」
その時のジェニファー先生の回答はこうです。
全部 (^ ^)
・・・(`・ω・´)
何をやっても必ず成長につながるから(^ ^)
日本人らしく行間を読んでみると、、、(何から重点的にってどれもこれも全部ダメじゃないの。効率とか考えてる暇あったらさっさと勉強しなさいよks..)だったんじゃないかなーと思ってます。
独学で最初から効率よく勉強するのは無理
英語を本格的に勉強し始めたころ、私は何でもかんでも音読して全ての例文を丸覚えしていました。
今では「この例文は実用性があるから口に馴染むまで何度も音読したほうがいい」とか「アレンジすれば自分がよく使う表現になるな」とか考えながらやってますが、英語初心者にはそんな見極めはできません。
むしろ上級者でない限りは「自分の口に英語を馴染ませる」「英語のリズムを感覚的に身につける」「単語を覚える」という点で、何でも丸暗記してしまうくらいでいいです。無駄に覚えても使わなければ自然と忘れていきます。
それと、英語学習はふいに「量が質に変わる」時がきます。効率を求める前にまずは100時間。TOEIC受験者の大半は試験準備に30時間も費やせていませんので、ライバルに差をつけるチャンスです。
どうしても効率を追求したいなら・・・
効率のよい英語学習とは「自分のレベルにあった教材を一切のムダを排除したカリキュラムで進める」ことです。実際に、先に紹介した「ナンデモカンデモ音読」は、自分の現状レベルに合った良質な教材を適切なタイミングで使用すれば、かなり効率的に実用的な英語を身につけていくことができます。
そのためにプロの英語講師やコーチングサービスがありますので、もし独学に限界を感じたら一時的にスクールや通信講座に頼るというのも視野に入れてみてもいいかと思います。
今回はこんな感じで(=゚ω゚)ノ
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