【失敗するのは知識不足】自家製ヨーグルトを作る前に知っておくべきこと

「流行りの自家製ヨーグルトをとりあえず作ってみたけどなんか見本と違う」「この前はうまくいったのに菌種を変えたら固まらなくなった」「何度かやってるうちに腐ってしまった…」

このような失敗は防げます。

本記事の内容
  • 自家製ヨーグルトを作る前に知っておいてほしい話
  • 最初は専用の種菌から始めるのがおすすめです
  • 失敗しない自家製ヨーグルトの作り方と注意点

健康番組で何かと話題になるヨーグルトですが、最近はピックアップされる乳酸菌の種類も増えてきたし、研究が進んで新種も出てきてますね。

我が家でも自家製ヨーグルトを数種類育ててまして、中でもカスピ海ヨーグルトは20年前から続けてるんですが、一度も失敗せず半永久培養機関となっています。

20年間に渡ってヨーグルトのお世話をしてる母親(管理栄養士)曰く、「失敗するのは菌のことが何もわかってないから(ふふん♪)」とのこと。ということで私と一緒にお勉強しましょう。

目次

自家製ヨーグルトを作る前に知っておいてほしい話

ヨーグルトは(牛)乳を乳酸菌で発酵させたものです。菌は生き物(微生物)なので乳酸菌の取り扱いが雑だとソッコー失敗します。失敗する前にちょこっと知識整理しておきます。

良い菌も悪い菌もそこら中にいます

世の中、体にいい乳酸菌ばっかりじゃありません。大腸菌とかカビとか食中毒の原因菌となる悪い菌だっています。

乳酸菌の種類によって育ちやすい(ヨーグルトの発酵が進みやすい)温度というものがありますが、それは他の菌にとっても同じことで、病原菌が増殖しやすい環境にもなり得るんです。

雑菌は空気中にも体内にも生息してる微生物なのでちょっとくらいで健康に害を及ぼすことはありませんが、増殖していくと腐りやすく、また食中毒の原因となります。

それに味も「ん?」って感じになるので、腐ってなかったとしてもできれば汚染の少ないヨーグルトを食べたいところ。

一般家庭では腐って当たり前

工場で作られるヨーグルトは、生乳の殺菌からヨーグルト製品になるまで密閉状態で作られ、また発酵時間や温度は徹底管理されています。

常に乳酸菌が育ちやすい環境をキープし、かつ他の菌からの汚染を極力シャットアウトしています。

人の手で混ぜたり、スプーンですくったりしませんし、牛乳をパックから出して少し温めたり、そろそろ固まったかな?と揺すったりはしません笑。

この衛生管理の差です。

それでもパック牛乳と乳酸菌を混ぜて自家製ヨーグルトを作り、さらに培養しようとするなら、乳酸菌が育つ環境作りのために家庭でもできる限りのことはしましょう。

本当に狙った乳酸菌が増えているかわからない

前述したように市販のヨーグルトは製造工程で徹底的な環境管理と衛生管理がなされています。加えて、本来はヨーグルトにするのが難しい乳酸菌には特殊な製法(例えば急冷するとか真空で作るとか)で精製していたりします。

また乳酸菌は1種類ではヨーグルトにはなりません。プロビオヨーグルトの「R-1」も「LG21」もその1種類だけでなく、少なくとも2種類以上が互いに連携して発酵します。

つまり、市販のヨーグルトが一般家庭で作れるかどうかわかりませんし、成功したように見えても狙った乳酸菌が増えているとは限りません。

植え継ぎは他の雑菌も取り入れながら作られている

最初の方にも言ったように菌はそこらへんを飛び回ってるので必ずヨーグルトにも入ってきます。工場で製造する場合も他の菌を完全にシャットアウトすることはできません。

一般家庭で植え継ぐたびに大腸菌やその他雑菌を巻き込んでいっているということを覚えておきましょう。1~3ヶ月ごとに種菌を変えたほうがいいとされているのはそのためです。

と言っておきながら、我が家のカスピ海ヨーグルトは15年間で1度しか新しくしてません。変わりなく固まってくれるし、毎日食べてますけどお腹も下してないのでまだ大丈夫かなと(`・ω・´)

最初は専用の種菌から始めるのがおすすめです

製造工程がわからない市販のカップヨーグルトに比べて成功難易度が低く、各メーカーの記載通りの乳酸菌が確実に増えます。

まずは常温発酵(25度前後)の「カスピ海ヨーグルト」「ケフィアヨーグルト」あたりから始めてみるといいかと思います。

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市販でよく見る「R-1」「L92」「ガセリ菌sp株」をはじめ、一般的なヨーグルト種菌やギリシャヨーグルトは40度前後の発酵なのですが、この温度は他のほとんどの雑菌にとっても適温なので、汚染リスクが高まります。

まずは常温発酵がうまくいってから、あるいはヨーグルトメーカーをお持ちであれば、40度発酵の方にもトライしてみるとよいでしょう。

失敗しない自家製ヨーグルトの作り方と注意点

今までのところを理解できたらあとは手順通りに作るだけです。こちらの動画が簡単でわかりやすかったので参考にどうぞ!ヨーグルトメーカーを使わない場合は、動画内のステップ3を常温放置に置き換えてください。

以下では、自家製ヨーグルト作りに失敗する原因となる雑菌の繁殖予防について注意点を解説します。

1. 密閉できる耐熱容器を用意

うちはおばあちゃんが定期購入してた蜂蜜の空き瓶を使ってます。

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しっかり蓋ができて、耐熱のものであれば何でもOKです。

スライド式のキャップで牛乳パックに封をして作ってるのもよく見るのですが、牛乳パックの淵に雑菌がワイワイしてそうでまだ試したことがありません。※個人のイメージ(妄想)です。

2. 牛乳は未開封のものを使う

成分無調整がおすすめです!濃厚なのにすると味とか栄養も変わるんだろうか…私は熱菌準備してる間に冷蔵庫から出しておいて少しでもヌルくしてます。(まぁ気持ちだけですが)

3. 触れるもの全て熱湯消毒

消毒と言ってもホントに熱湯をかけるだけで、何も難しいことはないです。容器の淵、スプーン、蓋の内側までしっかりと。

失敗しない良きヨーグルトライフを!!

ちなみに隣は豆乳ヨーグルトです。本記事で紹介したことに注意すれば、材料が変わるだけで簡単に作ることができます。詳しくは下記記事にまとめましたのでご興味ありましたらどうぞ。

今回はこんな感じで٩( ᐛ )و

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • ケフィアヨーグルトの種菌を使ってヨーグルトメーカーにセットしてヨーグルトを作っています。夏場は室内でも25度以上になります。設定温度は25度で24時間にセットしますが、ヨーグルトメーカーの温度、室温25度以上でも25度にキープできますか?できたものが水と豆腐の固まったものみたいなものに分離します。やはり室温が30度以上あったときはうまくできないのですか?

    • 坂口進一様
      コメントありがとうございます。
      ヨーグルトメーカーに冷却機能が付いていない場合は外気温より低い温度を維持できないと思います。
      夏場でしたら涼しくなった夜から作り始めて外に放置、昼間は冷房の効いた部屋に置いておく、というようにしてます。
      (ヨーグルトメーカーは使ってません。)

      >>できたものが水と豆腐の固まったものみたいなものに分離します。
      私は冬にストーブの近くで放置していて同じような状態になってしまいました。

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