「聞き流すだけ」「ラクに」「すぐペラペラ」を謳う教材が多く、しかもそっちに流される人が多い中、「継続、時間、努力」の硬派なスタンスを発売から35年以上続けるヒアリングマラソン。
私が多くの英語教材の中からヒアリングマラソンを選んだのは、アルク社の量を質に変えろ!!ただしできる限り効率よく!!みたいな論理的根性論を信頼したからです。
TOEICスコアも850から一気に930まで伸びてましたし、リスニングとスピーキング以外にも毎月のテキストをフルに使い倒せば読解やボキャブラリーもゴリゴリ伸びます。
ヒアリングマラソンの購入を検討されている方のご参考になればと思います。
通信講座「1000時間ヒアリングマラソン」は、2023年1月号の発行をもって全コースの販売を休止しました。今後はデジタルコンテンツとしてリニューアルが予定されています。
英語学習の教材については、こちらの記事もご参照ください。
ヒアリングマラソンを続けた効果・感想
公式ページに紹介されているものをいくつか抜粋すると、、、
- 継続学習と最適なトレーニング法によって独学可能と断言
- テキストは毎月新しく制作(旬なトピック)
- バラエティに富んだリアルな英語(会話、ニュース、言い間違い、ノンネイティブなど)
- 英語教材辛口ランキング【英会話部門連続1位】
加えて私個人が実際に受講してみて感じた効果や好きなところをいくつか紹介します。
本質的な英語の勉強法を習得できる
ヒアリングマラソンでは各パート(後述)のコンテンツによって学習方法が異なります。
簡単な会話を穴埋め、ザッと聞いて内容把握、ディクテーション、英語の正しいリズムを意識したリピート&オーバーラッピングなど他にも色々ありますが
2~3ヶ月も続けていると、この能力を向上させるのにはこのトレーニングが効果的だとか、この弱点を強化したいから重点的にこのパートを鍛えようとかいうのがわかってきます。
「自分が何をすればいいか」がわかれば、ヒアリングマラソン以外の教材でも独学で英語力を上げていくことができるわけです。
私がディクテーションの大事さと効果を実感できたのは、ヒアリングマラソンのおかげです。
以来、このブログやToeicでスコア伸ばしたいって言う人にディクテーションをオススメしまくっているのですが、なかなかやってくれません(泣)。(まぁ私もめんどくさくて避けてきたのですが)
自分の成長を実感できる
すぐに実感!!というわけではありません。慣れてきた4ヶ月目くらいからですかね。最初の方は「うわー。次の教材が来るー。」っていう終わらせなきゃ感で必死で実感する暇もなかったです。
そんなにキバって全部やり切らなくてもよかったんですけど、最初の方は休日含めて1日平均6時間くらい取り組んでました。
筋トレと同じで変にリキまなくてもしっかり発音できるようになるし、口も早く回るようになってきます。
ディクテーションにかかる時間もどんどん短くなっていきますし、前よりも細かいところまで聞き取れるようになったことも実感できます。
英会話のネタになるテーマがある
毎月のトレーニング教材とEnglish Journalを合わせると日常会話に使えるテーマや表現が結構多いので英会話や英作など他の英語学習のネタになります。
「次回の英会話はこの表現を使ってみよう」とか「このテーマで自分の思うところを英作してみよう」とか。
またボキャビル対策の視点でもテーマやジャンルの豊富さは大きなメリットです。
大統領選挙ネタなんて単語ほとんど知らないのばっかりでしたが、同様のテーマに何度も出会うといつの間にか覚えてました。
ヒアリングマラソンをオススメしたい人・できない人
下記の1.と2.に当てはまらない方には、あまりおすすめできないかなーと思ってます。
- ガチで英語力を上げたいと思っている方
- 文法基礎(単語がわかれば大体読める)を習得済みの方
- 中級以上で始めると効果が実感しやすい
- 多忙な方、社会人にこそヒアリングマラソンを選ぶべき
会社や仕事柄で必要に迫られて、正規留学したくて、ただただ純粋に、、、動機は何にせよ英語力を上げたいと思っている方は、2.についてはクリアしているもしくはクリアするつもりでいる方々だと思います。
後述しますがヒアリングマラソンはどのセクションも受講者がテキストを開いて能動的に(聞く・読む・話す・書く)取り組むガチカリキュラムとなってます。
本当に英語を上達させたい人でないと1年間続かないでしょう。逆に本気で取り組みたい人はテキストの指示通りに学習を進めていくだけで必ず効果が実感できるので楽しく学習が進むはずです。
ヒアリングマラソンの開始レベルについて
ヒアリングマラソンの対象レベルの目安はTOEIC 550点以上となっていますが、個人的には550点だと少し大変かなーと思います。
というのもヒアリングマラソンには初級者向けのコーナーも用意されていますが8割は中上級者向けとなっています。*ちなみに本教材では初級者をTOEIC 550〜730点、中級者をTOEIC 730〜860点程度を想定しています。
550点だと、語彙力や精読のスピード、英語に対する慣れという点で1冊をやりきるにはキツいと感じるはずです。たっぷり時間をかけてコツコツ進めて行くこともできますが、それくらいの根気があれば先に1〜2ヶ月でがっつり基礎を習得してから始めた方が効率よく進むかと思います。
中級者になるとストレスを感じない程度のスムーズさで進めることができますし、初級編で英語を楽しむ余裕や、中級編での達成感、上級編での英語の深みを感じることができるはずです。
*私自身も中級レベル(TOEIC 850(L: 475, R: 375))で開始しました。
1000時間確保するのは大変?
ヒアリングマラソンでは、1年に1000時間(1日3時間)英語音声を「聞いて理解する」過程を繰り返すことで英語を英語のまま理解できるようになることを目的としています。
1日3時間も確保するのは難しそうに思えますが、ドラマや洋楽の視聴、Toeic対策、英会話レッスン、電車内でサイレントシャドーイングをして復習など、スキマ学習も学習時間に含まれますので3時間くらいすぐです。
また仮に1年に半分の500時間しか確保できないのであれば、本来の目標達成に2年かかるだけです。それでも500時間分は確実に成長するのでご心配なく。
英語は取り組んだ分だけ身につきます。その効率を最大化するサポートをしてくれるのがヒアリングマラソンです。
一度しっかりテキストに取り組んでさえいればスキマ時間の復習は音声のみでもできますし、カリキュラムを自分で組む必要もないのでむしろ忙しい人にほどヒアリングマラソンはオススメです。
1000時間ヒアリングマラソンの内容を紹介(一部変更)
ヒアリングと聞くとリスニングに特化したような教材に思えますが、リーディング、ライティング、スピーキング全ての要素が作用してリスニングにアプローチする学習法となっているため会話力や単語力も身につきます。
↑うまく説明できないのですが、学習を進めていくと「自分が発音できないものは聞き取れない」「自分の読解スピードより速い音声は理解できない」ことがわかってきます。
- [初級] これで聞ける英語の音
- [初級] 3ラウンドで耳づくり(2018年4月号より”英語スケッチング”に変更)
- [中級] トレーニングジム(2018年7月号より”スピーキング魂”に変更)
- [中級] 気になる話題でトーク
- [中級] ニュースの斬り方
- [上級] 教養溢れる音の劇場(2018年7月号より”カルチャー再発見”に変更)
- [上級] シネマ試写室
ヒアリングマラソン公式HPにもテキストの閲覧と音源の視聴ができるようになってますので、そちらも参考にしてください。
これで聞ける英語の音〜Basic Phonetics〜
音(発音、消失、リンク)について学ぶコーナー。収録音声(会話)と生英語(スピーチ等)を聞いて穴埋めしていきます。
レベルは初級なんですが、最初は生英語の聞き取りがかなり難しく感じるかと思います。
雑音混み、クセが強い、ボソボソ喋る、早口など人によって聞き取りやすさが違う。これがホントのネイティブ英語です。
できなくても全然凹まなくてOK。
3ラウンドで耳づくり〜3 Round System〜
ヒアリングマラソン中級コース(6ヶ月)がこの3ラウンドをひたすら続けるカリキュラムなのですが、完全移行して通常のヒアリングマラソンでは新しいコーナーが始まったみたいです。
単語レベルと会話フレーズがシャドーイングの練習にちょうど良かったんで無くなったのは残念ですが。
週に2~3時間を6ヶ月なのでのんびりと英語勉強したい方向けですが、これコツコツやるとめちゃくちゃリスニング伸びると思います。TOEIC 500点くらいの方は中級コースがオススメです。
認知科学理論を応用して3ステップで効率的かつ効果的に英語がだんだん聞き取れるようになるらしいんです笑。
要はイラストとかヒントを段階的に(適切なタイミングで)与えられて、場面・話題の把握(大枠)から会話の内容(詳細)までがはっきりと聞き取れるようになるのを実感できるということですね。
内容や単語は簡単なので最初にイラストが出てる時点で1ステップでほぼ聞きとれてしまう方もいるかと思います。初級者向けです。
トレーニングジム〜Training Gym〜
これもなくなっちゃいましたが、私がディクテーションと暗唱の効果を思い知らされるきっかけとなったコーナーです。次の新コーナーに期待。
気になる話題でトーク〜Talk Today〜
ノンネイティブを含む3人のフリートークです。
詰まったり、言い直したり、文法や前置詞をたまに間違える人もいます(注釈あり)し、アクセントもみんなそれぞれ違いますが、これが収録音源の中で一番自然なやりとりだと思います。
何回聞いてもどうしてもわからなかったところを諦めてスクリプトを見ると、詰まったのを言い直してただけなんてこともありました。
毎回テーマがおもしろい。
ニュースの斬り方〜News Views〜
海外メディアが報じたニュースの切り抜きを3本。
穴埋めや設問に解答しながら概要から詳細を把握していきます。1ヶ月遅れなので海外時事をチェックしている人は概要把握がしやすいかと。
注目はこのリピーティング練習(意味のまとまりごと(スラッシュの位置)ポーズが入り、その直前の音声を真似る)です。
ニュースキャスターはクリアな発音に適切な強弱をつけて流れるようなテンポで話します。この強弱やリズムなど全てを完コピ目指してひたすら繰り返します。
単なるスクリプトと和訳だけでなく、その音源を活かしてトレーニングメニューを提案してくれるのがヒアリングマラソン ならでは。
教養溢れる音の劇場〜HM Playhouse〜
新コーナー”カルチャー再発見”が始まるようですが、文学やレクチャーを扱うという点では同じですね。
こうして見るとスクリプトと和訳・単語注釈が並んでて普通のリスニング教材のように思えますが、物語をプロの朗読で味わうのって新鮮です。ナレーターの声もいいし大人のリスニングって感じ笑。
この辺から難しい部分(単語・見慣れない表現、小説独特の世界観や描写の読み取り)も出てきますが、ここからは自分が知らない世界を楽しむ感じで。
シネマ試写室〜Screening Room〜
映画のワンシーンを音声だけで理解する斬新なコーナーです。感情の起伏によるセリフのリズムやスピードの変化を聞き逃さない耳を育てます。
これかなり難しいんですが、ここも楽しみつつ進めていけばいいかと。クリアすると最後に映画好き二人のネイティブがその映画の感想などを好きに話すまったりトークが聞けます。
他サブコーナー色々
毎月Webサイトから解答を提出するリスニングテスト(TOEIC形式)とディクテーション課題があります。
このディクテーション課題が良くできてまして、、、全体像把握は簡単にできる内容なんですが、何度聞いてもわからないところが1,2箇所あります。それが語彙力の問題なのか、細かい文法ミスなのか自分の弱点を把握するために必ず提出しましょう。
ほか特別企画や英語学習のコラム、雑学、クロスワードなど息抜きコーナーも用意されていますし、テキスト以外にEnglish Journalも付いてきます。(こちらは余裕があればガッツリやってもいいですし、読み物として好きなところだけという感じでもいいかと。)
アルクの公式サイトで「1000時間ヒアリングマラソンシリーズ」の詳細を見る
総評:ヒアリングマラソンは取り組んだ分だけ伸びます
こんだけやったらそりゃ英語力上がるっしょという内容でした。嫌でも伸びるので本気で英語を勉強したい方にとっては最良の教材です。
- 1000時間ヒアリングマラソン :一般価格 53,784円
- 6ヶ月コース:同様のカリキュラムで半年。一般価格 30,240円
- 体験キット:540円(500円クーポン付)で実質ほぼ無料
1年間続けられるか不安な方は少し割高にはなりますが6ヶ月コースもあります。私も最初は6ヶ月分を購入して後からさらに半年分延長しました。1年間だと約5万円ですが1時間50円くらいと考えれば安いかなと笑。
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