Duolingo(デュオリンゴ)のオランダ語コース、ひとまず全部クリアしましたー。ので、「で、使ってみてどうだったのよ?」ってところをメモしておきたく。
オランダ移住が決まってから、日本でオランダ語の教材を探してたんですが、和書では学習教材が数えるくらいしかなく。で、Duolingoをチェックするとオランダ語が実装されてたのでとりあえずやってみることにしました。
教材が存在してるだけで有難いです!
移住1年目は割と仕事漬けでDuolingoしかやってませんでした(言い訳)。連続ログイン記録を見るに毎日サボらずやってたみたいですね(;’∀’)
ですが、「このアプリだけで言語スキルがこんなに伸びたー!」みたいな結果ではなく…。まじめにオランダ語を勉強し始めてからは、とにかくオランダ語の動画コンテンツ(いい塩梅の難易度のものが見つからない)を見漁ったり、学習者用のテキストで読書したり、試験対策したり…といろいろ別のことをやっておりました。
ただ、「Duolingoは毎日続けてさえすればOK」ってことにして、一応コツコツと2年間欠かさず続けてたので、それを終えてみてどうだったのかってのと、他の学習とも合わせてDuolingoがどういう位置づけだったのかってあたりをお伝えできればと思います。
では、どぞー。
オランダ語コースの基本カリキュラムと学習モード
英語やスペイン語、フランス語あたりの需要が高い言語と違って、オランダ語コースはまだ比較的コンテンツ量が少なく、カリキュラムもシンプル。ユニットごとにテーマ(文法事項orトピック)に沿った例文が用意されており、それがいろんな形式で何度も繰り返し出題されます。
オランダ語コースの出題形式
- 次の英語をオランダ語に訳しましょう。(全文、穴埋め)
- 次のオランダ語を英語に訳しましょう。(全文)
- 次の文章を正しく発話しましょう。(テキストを見ながら)
- 音声を聞いて正しく発話しましょう。(テキスト無し)
- 音声を聞いてディクテーションしましょう。
すべては例文を軸に学習が進み、文法解説はありません。オランダ語特有の語順や構文も、例文と訳で感覚的に身につけていくスタイルは好きです。(※ここ数年でアプリのスタイルやカリキュラムが何度か変更されており、初期は文法解説ページや単語管理帳も学習コンテンツとしてありました。)
発音の判定もシビアで、母音・子音をしっかり発音しないと単語を認識してくれません。音とテキストの双方でインプットしつつ、自分で声に出して練習できるのも◎
その他のモード
- Review:少し前のユニットを復習するモード
- Listening:ディクテーション10問
- Mistakes:ミスした問題のみを集めたプレイリスト
- Words:習った単語のデータベース?使い勝手悪くて使用せず
- Daily Refresh:通常カリキュラムを終えると解放される過去レッスン復習モード
上記は、1周クリアしてからはプレイするのをやめました。Reviewは直近数ニット前の問題に出題が偏ってるし、Daily Refreshは、毎日6レッスンずつ更新されるんですが、ずっと同じ問題ばかり出て作業ゲーになってきたのでストップ。
現在は、復習したい単元を自分でピックしてプレイしてます。
Duolingoに期待できる学習効果と言語スキル
以下、Duolingo(デュオリンゴ)のイチ語学コースを、全くのゼロからスタートしたオランダ語で修了してみて、学習効果面で感じたことでございます。
- 新規言語の基本(単語・文法・発音)をサラッと習得できる
- 実用技能のスキルアップには別途学習が必要
- 特にマイナー言語の初学者におすすめ
新規言語の基本(単語・文法・発音)をサラッと習得できる
全く新しい言語を学び始める場合、教材選びで重要なのが「取っ付きやすさ」と「続けやすさ」。初期は1レッスン2~3分でクリアできるし、何か「今日もやった感」を継続できるのが良い。
で、まぁほぼ遊び感覚で続けてたんですが、同じ単語やフレーズを何度も繰り返し見聞きして発音して…ってやってるとそれが無意識に染みついてるもんで、語学スクールでもA0(初心者クラス)でスタートして、その日のうちにA1クラスになり、その1ヶ月後にはA2クラスにポンポンと進めました。
問題読んだだけで答え全部わかっちゃうみたいな感じでした。文法も勉強したつもりないけど、なぜか知ってる内容ばっかで物足りず…
基本的な単語はいつの間にか覚えてたなーってのと、そういえば文章も単語さえわかれば割と読めるなぁってレベルの文法力が身についてたみたいで。
わたくしのオランダ語の学習歴…
- 2022年7月:移住の1か月前。Duolingo(1日1レッスン)スタート
- 2023年9月:週2回のオランダ語レッスン
- 2023年12月~2024年5月:統合テストの試験対策
- 2024年9月~現在:週1回のオランダ語レッスン
だらだら1年やってましたが、1日20~30分とかやってどんどんカリキュラム進めてれば、たぶん数か月でオランダ語の基本は身につくはず。
時間かかってもまずは継続させることが優先かなぁ
実用技能のスキルアップには別途学習が必要
言語の実用技能は、実際に言語を活用する(主に「読む」「書く」「聞く」「話す」)スキルのこと。
具体的には…
- 本や雑誌を読む
- ニュースを聞いて理解する
- 手紙を書く
- レシピ本を見て買い物リストを作る
- 自分の考えや意見を話す
- 話を聞いてメモを取る
- 人とコミュニケーションをとる
どれだけ単語や文法の知識を蓄えても、実際の活用場面で「これ何て読むんだろう?」「自分の言葉で相手に伝わった!」みたいな試行錯誤の経験を積み重ねていかないことには、いつまで経っても言語を使えるようにならんのです。
ま、例文で基礎を学んだだけなんだから「そりゃそうだよね」って話で、別にDuolingoという言語アプリの欠点とかではありません。そこから読解力や対話力を伸ばしていくなら、別途いっぱい読んだりいっぱい話したりする練習が必要です。
特にマイナー言語の初学者におすすめ
Duolingoの特徴をまとめるとこんな感じ。
- 始めやすく、続けやすい
- 単語やフレーズを音とテキストで学べる
- 基本文法を理論抜きで感覚的に習得できる
新しい言語を勉強したいけど、とりあえず何から始めようかって人に「とりあえずこれどう?」でDuolingoをおすすめしても問題なさそうです。マイナー寄りの言語を勉強したい人からすると、簡単なあいさつフレーズが音声付きでまとまって存在してるだけで嬉しいし。
言語によってコンテンツの濃さに差はあるけど、これだけ多数の言語が収録されてる総合語学アプリはなかなかない。
英語学習コースはコンテンツが充実しているらしいですが…
さて、第二言語として最も人気の英語コースには、通常カリキュラムだけでもオランダ語の倍以上のレッスンが収録されております(オランダ語はセクション3まで、英語は8)。さらに、ひとつひとつの母音・子音をトレーニングできたり、ストーリーラーニングができたりと、とにかく学習コンテンツの量が多いです。
が、英語に関しては、書籍もスクールも、オンライン教材も既に出回ってますし(しかも日本人学習者に特化した充実っぷり)、わざわざインプットの幅を狭くしてまでDuolingoアプリを使う必要はないのかなって感じですかねー。
基礎の基礎から文法・単語を始めたい(やり直したい)って人が、日々の習慣付けから一つずつ積み上げていくにはいいと思いますが、ひととおり基本を学んだあとは目標に合わせて他の教材と併用するなり、興味のあるテーマに絞ってインプット量を増やすなりをしないと実用スキルが身につかなさそう。
それと、英語ビギナーは、システム言語の日本語で英語コースのカリキュラムを進めていくと思うんですが、英文⇔和文の「パズルを解くように日本語訳を並べないといけない」っていう問題形式が不毛すぎます。↓
日本語の区切りが変なのは一旦置いといて…これ和訳を正しく並べようとすると、英文を後ろから読まないといけないっすよね??「頭の中で和訳するクセが直らない」の原因を作っちゃってるので、日本語⇔英語に関してはこの形式は良くないですねー。
日本語⇔韓国語みたいに語順がほぼ一緒ならアリかなと思う
英語で英語を学ぶ「Intermediate English(中級英語)」ってのもあるんですが、中級まで達してるなら別にこのアプリでチマチマ勉強する必要ないじゃないかしらと思ったり(;´・ω・)
しかしながら、語学に関しては自分の興味・関心に沿ったもの、楽に続けられるものが一番だと思うんで、どうぞよしなに。わたくしは今冬イタリアに訪問しようと計画中なんで、ちょっくらイタリア語コースを始めてみました(*^-^*)