洋書を村上春樹から始める人にオススメしたい3冊

日本では好き嫌いがハッキリと別れるけど海外でものすごーく評価が高い村上春樹作品。実際は海外でもそれなりにアンチはいるかと思いますが、大人気の理由の1つは翻訳にあるんじゃないかと思ってます。何か英語版の方が読みやすいんですよ。単語も文の構造も易しいし英語学習者向けに書いたんすか?ってくらい。

私はもともとハルキストってわけでもなくて人並みに有名どころは読むっていう程度だったんですが、ペーパーバックを読み始めてから一気にハマりました。

目次

なぜ英語版で読む村上春樹作品は読みやすいのか

英語版で読んだ後にオリジナルを読んでみて気づいたんですけど、村上春樹のスタイルって俯瞰して見ると混沌だったり四次元的な世界観があったりするんですが、1つ1つの文章自体は短くてすごいシンプルなんです。だから英訳されても違和感なく村上ワールドはちゃんと残ってる、かつ単語レベルも高くないからすんなり読める。

あとは翻訳されると日本語特有の癖が抜けるというか、単語1つ1つ忠実に訳されてはいるんですけど、、、うーん。うまく説明できないですけど日本語ってやっぱり深い??

(日本語だと1つの単語や表現に対していろんな意味とか使われ方、ニュアンスを知ってるけど、英語だと自分の知識が少ないからシンプルな理解しかできないだけかもしれませんね。ネイティブが読むとやっぱり癖もあるのかも。)

あと村上春樹本人が海外文学ばっかり読んでたから自然と英訳されやすい文章スタイルになってるのかもしれません。それだと日本でアンチが多いのも辻褄が合います。

…….。

とにかく!!

村上春樹の英語版が読みやすいよって話です。

はじめての洋書でも読みやすい村上春樹おすすめ3選

どの作品がおもしろいかは人によって違うかと思うんですが、「洋書に挑戦したい」「これから村上春樹を読みます~」ろいう人におすすめしたい作品を3冊ほど選びました。選定基準は英語で読んで単語が難しくないのと個人的におもしろいのとです。。。

ちなみに、原書で一番好きなのは『世界の終わり』、洋書で最初に読んだのは短編集版の『象の消失』です。

1. Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage(色彩持たない多崎つくると、彼の巡礼の年)

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洋書に慣れてない方はこの本から始めるのがオススメ。3冊の中で英語レベルとしては一番簡単です。あと小説あるあるの最初の方全然話見えへんっていう部分が数ページで済むので序盤からストーリーが入ってきやすいです。最後はハッピーエンドだと信じてます私は。

2. South of the Border, West of the Sun(国境の南、太陽の西)

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タイプとしては、何気なくたった1回きりすれ違った女の子に長年思いを寄せて、もしかしたら偶然出会っちゃうかも?みたいな作品。これタイトルを聞いたこともなかったし、日本では割と酷評されてたんですが短めだしすぐ読めるかなーと思って手に取った1冊。

一人っ子が少ない戦後に一人っ子で生まれ育って劣等感や欠落感があって~~〜何かつまらなそう( ;∀;)で始まりましたが、徐々に加速してもっと読みたい読みたい続きが気になる…!な感じになり、個人的に英語版では一番好きな作品です。加速しすぎて3日くらいで読み終わりました。

3. Norwegian Wood(ノルウェイの森)

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最初にこの作品読むと拒絶反応起こしてソッコーでアンチになるというこの作品を英語版でどうぞ♪喪失感を淡々と綴っていく感じが受け付けないんでしょうかね。この作品に限りませんが村上春樹が描く主人公ってどの人も変態レベルに個性的なキャラなんだけど、虚無感とか喪失感が溢れた時に「何でこの人は私の気持ちが読めるんやろ。。。」ってくらい共感してしまいます。そういう人間が彼の作品に惹かれやすいってことなんでしょかね。

英訳されるために執筆されたような村上春樹作品


以上、英語で読みやすいものを独断と偏見で選んでみましたが、村上春樹作品の中では比較的リアリティのある3作品となりました。

ご紹介したものは特に単語が易しく、一応単語レベルの順位つけるとしたら簡単な順に「多崎つくる>国境の南=ノルウェイの森」です。パラレルワールドや変な動物は出てきませんし、読み終えてスッキリしない感も他と比べて少ないです。

改めて思うのは、村上春樹作品って英訳されるために執筆されたの?ってくらい英語として読みやすい。特に前2冊のPhilip Gabrielさんの翻訳が好きです。翻訳者によってもクセ(味?)があったりしますので、日本語で読み終えている作品でも、英語版はまた違った楽しみがあります。

今日はそんなところで。

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