TOEICのスコアは就活で有利になりますか?
TOEICの点数がないと大手企業に就職するのは難しいのでしょうか?
就活の時はちょっとした噂でも気になって、どんどん不安要素が出てきますね。私の経験をもとにお答えします。この記事を書いている私の就活時のステータスは以下のとおり。
- 理系院卒(うち2年間休学)
- TOEICスコア 815
- 大手メーカーを中心に8社エントリー
- ESは全て通過、最終面接6社、内定1社出た時点で残り辞退
実際のところ、TOEIC関係なく会社に有益な人材だと思われれば内定は取れます。英語も機械設計もデキるのが理想だけど、それぞれズバ抜けた人を一人ずつ採用してもいいわけです。
本記事では、その「欲しい人材と思われる度」へTOEICスコアがどのように影響するかについて、私自身の就活経験と4年の就労経験を元にまとめています。(そのあと転職も経験しました。)
結論は下記の通り。
TOEICが就活で有利になるかは、評価する側の認識次第
その企業の人事がTOEICをどのように捉えているか。完全にこれだけ。
TOEICスコアが最高500点の面接官には700点がどのくらいの英語力で取れるのかわからないですよね?
人事が「700点も取れるなんてスゴすぎる!!」と思うなら有利な資格になりうるし、「700点取ったからって大したことない」と思われるならそうでもないということ。
ちなみに面接でこういうのありました。
理系なのにTOEIC815点ってすごい。やっぱり海外に行ったら800点くらい取れるようになるもんなんですか…?
(`・ω・´)「いえ、日本にいる間に勉強して取りました・・・」
そうなんですか?!我々からしたら次元が違うからわからないもんでね。。。
(`・ω・´)「・・・(え?ここグローバル企業って言ってたのに??)」
これだとアピールしたくても上手く伝わらないですよね・・・逆にテキトーに喋っても騙せるということにもなりますが。
また入社1年目の部署ではそこの部署平均が300点台だったので、800で神扱いされてましたし、英訳が必要な文書はバンバン持ってこられました。そういうところだと500点でも十分評価されるでしょう。
TOEICを英語力の証明として使えるか?(個人的見解)
私が新卒採用の担当人事だったらTOEICのスコアは努力できるポテンシャルとしてとらえます。
会社員やりながら最終的に930点まで獲得できた私なりの考えですが、TOEICは誰でも勉強すれば勉強した分だけスコアが取れる試験です。公式問題集をひたすらやりこむだけでも、スマホでスタディサプリをポチポチ続けていくことでも、やればやるほど伸びていきます。
またマークシートとは言え、鉛筆を転がすだけでは300点も取れない試験なので、400~500点あれば「なんらかのTOEIC対策はしている」「学生時代はそれなりに英語を勉強していた」くらいだと考えます。
600~800だと「文法はある程度しっかりできてて、スコアは勉強量に比例」、900越えだと「仮に今喋れなかったとしても必要になったら取り組むはず。あらゆることを努力する才能はあるはず。」みたいな感じで、英語そのものの評価よりも努力や頼りがいの期待値として評価します。
業務で英語が必要な場面がほとんどないのに、ESにTOEICスコアを記入するところがあるのって、そういうところ見ようとしてるんじゃないかと…持論ですが (`・ω・´)
TOEIC以外の英語試験も同じこと
英語力をアピールするならTOEICよりもスピーキングが含まれてる英検とかTOEFLの方がいい!!とも言われますが、これもTOEICと全く同じです。
むしろTOEICよりも受けたことある人が少ないかと。。。知らない人には正しく評価されません。TOEFLやTOEIC SWが何点満点かも知らない人にスピーキングテストの結果を示しても効果は薄いです。
英検の勉強をすること自体を否定しているわけではないですよ!!ただ就活で有利になるためだけに受けるには時間もお金ももったいないですし、モチベーションが持続できないのでやめた方がいいです。
就活を有利にできるのはTOEICや資格じゃない【実績と具体性で勝負しよう】
一番強いのは実績です。「自分に何ができるか」を具体的に話せるようにしておきます。
資格はただの証明書
資格というのは「とある水準の試験に合格しました」「一定基準のクォリティは保証します」という証明書にすぎません。資格を持っていても「ホントにできるの?」とまだ疑われることがあるということです。
運転免許証を持っていても、路上での運転に難があるペーパードライバーというのがありますよね。「実践的に使えるか」とは別の話です。
逆に免許証を提示しなくても「学生時代は週末のたびにレンタカーで旅行してました」と具体的なエピソードを話すと、「人並みに車を運転できるんだな」と認識されるはずです。
「バリスタ2ヶ月講習の修了書」よりも「イタリアでコーヒー淹れてました」の方が強く、「料理研究家歴5年の経歴」よりも「料理コンテストの優勝実績」の方が強いということ。
またその専門分野の人しか知らない資格も多く存在します。
「【車両系建設機械運転】の資格持ッテマース!!」て言うよりも「ショベルカーとかブルドーザーの運転できる」と具体的に言った方が伝わる。
こんな感じ笑。
資格を持ってる方は、「それを活かしてこんなことができます」という実績やエピソードがあると強みになりますし、信頼性もグンと上がります。
英語力を示すならTOEICスコアよりも喋って見せるべき
ということで、もしホントに英語力をアピールしたいのであればその場で英語を喋ってあげるのが一番です。理由はTOEICにスピーキングが含まれていないからではなく、単なる試験結果より「何ができるかを具体的に示すこと」が認識効果が高いからです。
英語がよくわからない面接官からするとちょっと喋って見せるだけで「お〜!!」となりますし、英語がデキル面接官ならあなたの英語力を正当に評価してくれるはずです。
実際に外資系や高い英語力が求められる企業では、試験結果だけでなく英語面接が実施されています。あと懇親会に日本語がわからない外国人社員(ホントはペラペラ笑)を潜ませて英会話をさせたりとか。
本当に英語力をアピールしたければ、試験結果は最低条件ではあるけど、それだけではまだ足りないということですね。
就活で不利にならないためにはTOEICスコアが必要【脱落防止】
不利になりうる要素とは「ESで落とされる可能性がある」ということ。資格よりも実績や具体的なエピソードが有効になるのは面接に行き着いてからです。
就活生が企業の方針を見極めるのは不可能
人事部長が一人変わるだけで方針が例年と変わったりしますし、専攻問わずと採用ページで発表しておきながら最終面接で人事部のラスボスに「分野全然違うじゃん」って言われたりします。
TOEICスコアが就活で有利かどうかは企業によりますが、就活生がそれを見極めるすべはありません。
楽天のようにTOEICスコアが社内での昇格条件にもされているような企業は足切りスコアを提示してくれていますが、社内平均が400くらいでも若手にはハイスコアを求めてくるようなところもあり、実態はよくわかりません。
TOEICで挽回できることもある【同じスタートラインに立つ】
ES(書類審査)の段階では企業はなんだかんだで学歴や肩書き、資格を見ています。むしろ大半はそこしか見ていません。説明会の時点で「本日は◯◯大学と〇〇大学の方しか招待してません」というのもありました。
TOEICの記入欄がある場合は足切りボーダーが設定されている可能性が高いと思った方がいいです。
TOEICの点数や学歴で人を判断するなんて・・・
うーむ・・・ですがどうしようもないです。ESで切られて面接までたどり着けないと元も子もないです。でも逆にチャンスでもあります。自分の履歴書・ESを見てパッとしないなぁと思っても、TOEICスコアを添えて挽回できることも。
最初の方に言った通り、TOEICは勉強すれば誰でもスコアが取れる試験です。この点でTOEICは最も就活に効果的でお手軽に取得できる資格だと言えます。
後悔に繋がるようなことはしない
証明写真ちゃんと撮っておけば、、、PR欄は制限字数ギリギリまで埋めておけば、、、もしかしてあの一言は必要なかったのかも、、、など、就活中はちょっとしたことですごく後悔します。
TOEICスコアがちょっと足りなかったせいかも・・・なんて不安要素はできるだけ排除しておくべきかと。
総括:TOEICのみでは就活を有利にもっていけない
- 面接官によってTOEICに対する評価は異なる
- TOEICスコアだけでは英語力のアピールはできない
- ESではTOEICスコアで足切りを受けることがある
- TOEICは最もお手軽なアピール要素である【逆転のチャンス】
結論は冒頭で記した通りです。
会社に有益な人材だと思われれば内定は取れますが、不安ならTOEICスコアも取っておきましょう。
ご参考になりましたら幸いです。
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